そっとおやすみ おやすみわたしのティンカーベル


あれだけ、以前ここで、「気に入った」「気に入った」を連発していた「そっとおやすみ」をいっこうにプレーしている様子がないが?


という、ツッコミを入れられる前に書いておきたいと思います。
「そっとおやすみ」、いい感じでプレーしております。


3年生や、1年生たちとプレーしています。
まあ、欠点といえば、3人以上(出来れば5人以上)人が集まらないとできないところぐらいです。


なぜ、あのいっぱい集まってくる4年生とやらないの?
と思われるかもしれませんが、彼らは、元気すぎてこのゲーム向きな人たちではないのです。
この子たちと一緒にやったら、アクションゲームとま間違えで、カードがペコペコになってしまいます。
現に、この子たちがよく遊ぶ「ヒューゴー」の箱と「ワードバスケット」の箱は、かなりヨレヨレになってしまっています。
ゲームが、「派手に踊りな」とか、ガンガンいこうぜならば、カードが破れてもこの子たちと遊ぶと思いますが、「そっとおやすみ」とは違うかなと感じております。
多分、子ども、ゲーム、お互いのためだと思うのですが、どうでしょう。


最初にプレーしたのは、3年生の2人と1年生の1人、そして、りんでした。
いつもは、


「ちょっと難しいかな?」


となかなかゲームに参加できない1年生なのですが、このゲームならできそうです。


ルールを説明すると、「うすのろ」を知っている子がいて、
「『うすのろ』と同じやあ!」
の声。それにうなずいて、
「そう。でも、このゲームでは、一番最後になっちゃった人は、この『おねむちゃんカード』がもらえます」
と『おねむちゃカード』を見せてあげます。
「ほしいでしょう。でも、このカードが少ない人が勝ちになります」
このへんで、もらった方がいいのか、もらわなかった方がいいのか、子どもは、少し混乱しています。
ま、どっちでも、いいか(笑)。


なんのカードにでもなるジョーカーが、プレーヤーの人数と同じだけなかに入っていますから、けっこう簡単に4枚集まります。


りんが、4枚そろったときは、こんなふうにやるんだよと、本当に、そっと、カードをふせます。
子どもたち、たいがい自分のカードを真剣ににらんでいますから、3秒ぐらいはおくれます。


カードをそろえるのは、わたしとあと1人の3年生の子が多かったです。
多分、集まらない子は、集まりやすいカードを集めているのではなく、自分の好きな顔のカードを集めていたのだと思います。
だって、ジョーカーもまわってきていましたから(笑)。


そのうち、自分の手番以外のときは、自分のカードではなくて、人の動向が気にできるようになってきました。
3年生の1人は、マイペースで、じっと自分の手札をにらんでいましたが。


どっちが、カードを置くのが遅かったか、判定が微妙なときもありました。
そんなときは、ちょっと、おねむちゃんカードの数を見て、割と自然に少ない方が、


「わたしが遅かったかな」


と引き取っていました。


マイペースな子のところにおねむちゃんカードがけっこういっていたので、わたしは、大人としてちょっと調整します。
そろったカードを取っておいて、その子が気づいていて、他の子が気づいてなさそうなときに、そっとカードをふせたりします。


でも、何回かに1回の割で、それでもふせるのがおくれちゃうんですねぇ。
で、その子の言葉。


「あんなぁ、前なぁ、『うすのろ』したときなぁ、わたしなぁ、『うすのろ』にばっかりなってなってなぁ、さいごいやになって泣いてん。でも、これは、おもしろいなぁ」


ゲームのシステムは、ほとんど同じです。でも、ゲームする人に対する思いの違いで、同じゲームでもやっぱり、印象やおもしろさが変わってくるのだなぁと思いました。
子どもとプレイするときは、やっぱり、プレーする人に対して優しいゲームをやりたいものです。手を抜くとか、そういう意味ではなく。


子どもとゲームをしてみて、改めて気づいて驚いたのは、カードの大きさです。
「そっとおやすみ」は、小さいカードなのですが、それが、子どもの手にフィットしています。
トランプぐらいの大きさだと、大きすぎて1年生とかは持てないのです。
そういうところまで、考えてあるのかなぁと感心しました。


負けた子も、勝った子も、ニコニコとゲームを終わりました。
甘いですか?
でも、勝ち負けをいい加減にごまかすのではなく、勝ち負けは、しっかりとそこに存在しています。
でも、いつもは受け入れにくいその「負け」という状態を、すごく優しく受け入れさせてくれるこのゲームは、すごく、いいゲームだなと思います。