家においでよ その4 そして、乱れた夜は更けて

ブロックスデュオ


「ブラフ」プレイ中に、お客さんの携帯が……。
それは、なんと、近くで飲んでいた別の部署の同僚からの電話であったという。


「えー、わたしたち。わたしたちは、優雅に過ごしているよ〜」


……ど、どんな会話をしているのだろう。


「場所、場所って、りんさんの家です。どこって、今、あなたたちが飲んでいるところの裏」


めちゃ近です。


「えー、来るの?」


オイオイオイ(笑)


「あの〜来るって言うてはるんですが、いいでしょうか?」


同じ職場の別の部署の方たちは、4人ほどで飲まれているようです。
飲んべえさんがいて、かなり酔っぱらっている様子です。


「まあ、いいでけどね。もう、コーヒーは出ないよ〜」


ということで、すぐに、なぜか2人が乱入。4人いるという話でしたが……。


「あとの2人は?」


「なんか、手ぶらでは行けんとか言って、どっかに行ったよ」


だ、大丈夫ですか??だいたい、きみたちも、家がどこにあるのか全然しらないのに、よく来れたねぇ(笑)


まだ、「ブラフ」が続いていたので、せっかく来た2人におかまいができないということで、負けぬけたわたしが、2人にブロックスデュオ」をオススメ。


「はい。じゃあこれ、2人でするゲーム。自分の色決めて。
 えーと、順番に自分のタイルを置いていきます。スタートは、ここです。
 後は、前に置いた自分のタイルに角でせっする様に置いていきます。辺が接するようには置けません
 ただし、相手のタイルになら、辺が接してもかまいません。
 そして、どんどん置いていったら、そのうち、置けなくなってしまいます。置けなくなったら、パスです。置ける方は、どんどん置いていきます。2人とも置けなくなったら、ゲーム終了。
 置けなかったタイルのブロックの数を数えます。残したブロックの少ない方が勝ちです」


まあ、はじめての家で、しかもいきなりおもちゃ屋さんの棚みたいなのを見せられてとまどっている2人には悪いのですが、もう、全体の雰囲気が、そんな感じになっていますので、流れにでおしていってます。


はぁ。てな感じで、はじめた2人です。


「アドバイスとしては、大きなタイルから置いていった方がいいよ〜」


とか、途中で、口を挟んだりしながら、「ブラフ」とブロックスデュオ」の勝負の行方を見守っていました。


結構、短い時間で1プレイが終わります。
1回目は、まあ肩慣らしみたいな感じです。


「あぁ、これ、けっこうおもしろいわ。もう1回やろうか」


と、うれしい言葉も出てきて、2回戦目。


……この人、ゲーマーだ。


なんと、もう、1人の方は、相手をブロックすることしか考えてないという……。
なにが起こったかというと、1色が相手の進入口をことごとくふさいで、なんと、自分の陣地に相手をいれないまま、手詰まりまで持っていっちゃいました。


あとは、広々とした自分の陣地に、自分のタイルを置くだけという……。


いや、相手いやだろう……こっちの方は、あんまり人と争うタイプの人ではなかったようです。


2人用ブロックス、悪くないけど、やっぱりシビアや〜。


そんなこんなしているうちに、ピンポーンとチャイムがなって、あとの2人もやってきました。
ぐでんぐでんの酔っぱらい。


「来たよ〜。おみやげ持ってきたよ〜」


「ありがとうございます」


「はい。チーズバーガー12個と餃子12人前!!」


えーと、それ売っている店は、飲んでいた店をはさんでゲームハウスとまったく逆の方向にあるのですが……そして、わざわざ、……。
えーと、ここにいるみんな、晩ご飯食べた後だと思うのですが……。


そして、そろそろ主婦の方たちが帰らなければならないということで、おひらきに。
主婦は車で帰って、酔っぱらいたちは、近くの飲み屋さんに。


ねぇさんが、ちょっと行きたそうにしていたのは、内緒の話です。


その後、なんか朝の4時半まで飲んでたそうな。