評論なんかくそくられ!


まぁ、「くそくらえ!」まで言っちゃうと、ちょっと言い過ぎかもしれないですが。


でも、本の感想を書く理由って、自分の楽しさを伝えて、その本を誰かに読んでほしいと思うからじゃないですか?
そういう意味では、乱歩のこの本って、評論としては甘いかもしれないけど、その役割は、達していると思います。


乱歩、メチャクチャ楽しそうです。


まあ、この人らしく、膨大な資料を集めてやっているので、ついつい、「評論」とか、「論文」を期待したくなるのかもしれませんが、この本の目的って、結局、世に推理小説を流行らせたいとか、紹介したい……いや、オレは、こんなにおもしろい推理小説をこんなにたくさん読んだぞ〜と言うことなんじゃないかと思います。


しかし、コナン・ドイルシャーロック・ホームズや、チェスタートンのブラウン神父が、けっこう昔の作品なのは知っていたけど、クリスティや、アイリッシュの「幻の女」、チャンドラーなんかも、けっこう昔からあったんだなぁと知って、ビックリしました。


わたし自身は、本格推理ものよりも、ハードボイルドの方が、読みやすいんですけどね。
でも、これ読んで、ホームズとブラウン神父は、ちょっと読み返したくなってきた。