光文社

二銭銅貨 乱歩のデビュー作です。 推理小説を読み込んでいるだけあって、かなりひねくれたつくりになっています。 わたしは、どうせ推理ものならストレートな推理ものの方が、よいなぁとちょっと思います。 一枚の切符 チェスタートンのブラウン神父をちょっ…

目羅博士の不思議な犯罪 ありえねぇ〜。ということで、どっちかというと、ミステリーというよりホラーなのかな。 いや、ホラ話というのが、正確なのかも。 でも、ちょっと単純すぎるきらいはあるけど、乱歩の世界なんだなぁと思います。 けっこう、好きです…

緑衣の鬼 これは、原作があるからかもしれませんが、スーーッと読めたし、犯人もわかりました。 あと、誰と誰が共犯かもわかったので、わたしとしては、めずらしいケースだな。 で、おもしろかったかというと……び、微妙だ。 幽霊塔 雰囲気は、「緑衣の鬼」よ…

透明怪人 「よんじゅうめんそう」ではなくて、「しじゅうめんそう」なのだよ。 いやぁ。「幻の女」なみに強引なトリックだ。 しかもなんか、まだとけていない謎もあるような……。 しかし、敵は二十面相以外にいないのだろうか。 怪奇四十面相 ポストと本の背…

評論なんかくそくられ! まぁ、「くそくらえ!」まで言っちゃうと、ちょっと言い過ぎかもしれないですが。 でも、本の感想を書く理由って、自分の楽しさを伝えて、その本を誰かに読んでほしいと思うからじゃないですか? そういう意味では、乱歩のこの本って…

青銅の魔人 少年探偵団の敵は、二十面相しかいないのでしょうか? パターンなんだけど、乱歩自身が、けっこうこのパターンを楽しんでいるような気もします。 虎の牙 うーむ。犯人は、熱狂的な阪神ファンと見た……。 違いました……。 犯人は、はじめからわかっ…

新宝島 「十五少年漂流記」みたいなお話でした。 こういう話は、乱歩はうまい。 知恵の一太郎 科学読み物でした。 けっこう、楽しめました。 子どもは、こういうのを読まないといけない(笑) 清く正しく美しく。 偉大なる夢 なんか、戦争中だなぁというお話…

さんじゅうし おぉ、鉄仮面の正体は、彼がフランス語でしゃべり出すまで気づきませんでした。 そうきたか…。 蓮次の正体も、ずっと、もう1人のからくり師だと思っていたけど、違っていました。 まあ、何人かの人は、なにをやりたかったのかわからないのです…

少年探偵団 謎のインド人(笑)にはじまるこの物語。 そう、ぼくが子どもの頃ぐらいまでは、こんな風に、世界は妖しくて広くて、偏見に満ちあふれていたんだなぁと。そして、ワクワクがたくさんあった。 で、今は、世界は狭くなり、それなのに混沌として、や…

マニアの力 すごい。マニアの力というのは、やっぱりすばらしいと思います。 そして、彼は、その世界に本当に生きたなだなぁと。 ハードボイルドって、こんな時代からあったんだ。 みたいな、驚きも、あります。

うつし世は夢 夜の夢こそまこと 「黒蜥蜴」は、メチャクチャおもしろくて、一気に読んでしまいました。 「夜の夢こそまこと」といっていた乱歩の本当に自分が存在して見たかった世界というのは、こういう世界なんだろうなぁと思います。 そして、その勢いで…

二十面相の原点 おおっ、「黄金仮面」は、二十面相の原点のような作品ですね。 犯人の正体は、ビビりました。 でも、まさか、「人のキャラクター」を使ってと、怒られる心配はなさそうですな。 最後の最後、敵にも花をちょっとは持たすのかと思いきや、全部…

東の魔界 「帝都物語」は、とってもおもしろくて好きですが、やっぱり「東京」というと、とっても遠いイメージです。

エンターテイメント えーと、収録されている作品は、「怪人二十面相」と「大暗室」の2作です。 どっても、なんというか、すごいマンガ的というか、エンターテイメントの王道という感じで、楽しいです。 「怪人二十面相」は、多分、子どもの頃から数えて今回…

さて、今回は挫折せずに… 以前、講談社の天野さんが表紙を書いている文庫版の江戸川乱歩全集に手を出しましたが、10巻ぐらい読んで、あえなく挫折。 さて、今回は、どうなることか。 でも、この本でもそうなのですが、けっこうおもしろいのと、ダメダメな…

異界も魔界も、生きているもののために この手の本(と書くと語弊があるかもしれませんが)で、私が白眉だと思うのは、馬場あき子「鬼の研究」です。 まつろわぬ者たちが、征服され、やがて鬼におとされたり、神に祭られたるする。 それは、結局、全部、生き…