6月うつぼゲーム会 その4 記憶こそゲームの王様

ニワトリ羽根取り競争


「ニワトリ羽根取り競争」は、以前、京都ドイツゲームサークルで見かけて、プレーはできなかったのですが、「よいな〜」と思って見ていたゲームです。


アクア・ステップ・アップでも、「ツィッケ・ツァッケ・ヒューナーカッケ」という題名で紹介されていました。
6月のうつぼゲーム会で遊んだゲームでは、「ザップゼラップ」と同じツォッホというメーカーから出ている子どもゲームです。
ツォッホも、子ども用のゲームをいろいろと出しているメーカーです。けっこうひとひねりがきいたゲームが多くて大人でも楽しめます。


「ニワトリ羽根取り競争」は、六角形のタイルと卵形のタイル、そして、ニワトリのコマを使って遊ぶ、すごろく形式の記憶ゲームです。


すごろく方式のパズルゲーム?なんじゃそりゃ。


卵形のタイルは、24枚。タイルに描かれたイラストは12種類で、同じタイルが2枚ずつあります。
この卵形のタイルを絵の描いた方を表にして、円くならべます。
これが、すごろくのゲームボードになります。
このゲームボードの上を、ニワトリのコマが進んでいくことになります。このあたりは、同じくタイルをつかう「ヘキセンレンネン」とよく似ています。
でも、「ヘキセンレンネン」の場合は、タイルを一直線にならべて、スタートとゴールがありました。「ニワトリ羽根取り競争」の場合は、円形にならべますので、スタートもゴールもありません。ひたすらグルグルとコースを周るだけになります。


スタート地点は、決まっていません。それぞれのプレーヤーのコマが、等間隔で並ぶようにタイルにコマを配置します。
ニワトリには、取り外しが出来るシッポがついています。そして、追いかけっこしていって、前のニワトリを追い抜かしたときに、このシッポを取ることができるんですねぇ。


こういうゲームだと、進むのにサイコロを使ったりします。「ザップゼラップ」では、サイコロの後に樽魔法を使うわけです(そういえば、「ザップゼラップ」も追いかけっこの要素が入ったゲームです)。
でも、「ニワトリ羽根取り競争」は少し変わっていて、進むためには、記憶力が必要です。


円く配置した卵形のタイルの中に、12枚の六角形のタイルをこちらは裏向けに配置します。この12枚には、卵形のタイルと同じ絵が描いてあります。
ニワトリは、卵型のタイルを時計回りに周っていきます。
手番のプレーヤーは、自分のコマが乗っているタイルの次の卵型タイルに描かれている絵と同じ絵の六角形のタイルをめくらなければなりません。進む絵とめくった絵が一致していれば、つぎの卵型タイルに進むことが出来ます。そして、このあたりはもう神経衰弱なのですが、正解している限り、そのプレーヤーの手番がずっと続きます。
1つの卵型のタイルの上には、1つのニワトリのコマしか入れません。だから、人のニワトリのコマを追い越す場合は、2つ隣のタイルと同じ絵柄の六角タイルをめくらなければなりません。
この時々、1つとばしが入るというルールも、なかなかに効いています。順番を覚えていても、1つとばしが入るとわかんなくなっちゃったりするんです。
相手のニワトリのコマを追い越したら、追い越したニワトリのシッポを抜いて、自分のニワトリのおしりにさすことが出来ます。これ、前のニワトリがたくさんのシッポをもう持っていたら、一気に全部自分がとってしまうことが出来ます。だから、一発逆転も、充分に狙えます。


そして、すべてのニワトリのシッポを集めたプレーヤーが勝ちになります。


えーと、何回も繰り返しになりますが、わたしは、記憶力が悪いわけではけっしてありません。
いや、本当は悪いかもしれませんが、自分では悪いとは思っていません。
でも、場所の記憶、空間の記憶が混ざってくると、とたんにわからなくなってきます。


「どんな絵がいくつ出てきたか?」ということは覚えられても、「どんな絵がどこにあったのか?」は、ぜんぜん覚えられないんです。
もしかすると、誰でもそうかな?
でも、このゲームしている限りでは、「どんな絵がどこに」の記憶力が強いという人も確かにいますねぇ。


遊んだのは、わたしとお父さんと、4年生の子と、2年生の子でした。


むかし、このゲームを見かけただけのとき、こんなことを考えていました。


「子どもだけでやったら、終わらんのとちゃうやろか……」


今回、やってみた感想ですが、


「子どもがいなかったら、終わらんかったかも……」


まあ、記憶の問題は、子どもも大人も関係なく、どっちかというと個人的な能力の問題ではないかと思うにいたったわけですな。


なかでも、2年生の子の記憶力が抜群でした。最後の方なんて、12枚のカードの場所を全部覚えてるんじゃないかというぐらいでした。
卵形の24枚のタイルを1手番で1周したら、勝ちです。
4年生の子と、この2年生の子で、抜きつ抜かれつの大レースでした。


結果、子どもたちは、卵型タイルを2周ぐらい周っていたと思います。
お父さんは、1周ぐらいしてたかな。
りんは……5枚か、6枚分ぐらいしか進んでなかったという……。


思いっきり、子どもたちに得意がられていました。
うんでも、こういうゲームを子どもとするのも好きです。
大人と真剣勝負で、ピリピリするのは、ちょっとイヤかもしれませんが。全員のレベルが、りんなみなら、問題ないかも(それじゃ、終わらないって)。