異界も魔界も、生きているもののために


この手の本(と書くと語弊があるかもしれませんが)で、私が白眉だと思うのは、馬場あき子「鬼の研究」です。


まつろわぬ者たちが、征服され、やがて鬼におとされたり、神に祭られたるする。
それは、結局、全部、生きている人間のためのものなんだなぁとつくづく思います。


いいわけでも、なんでも、理由をつけて心安らかになりたいのは、生きている人間で、信仰や、そういったものも、生きている人間のためにあります。


それだけ、生きるということが、ストレスに満ちたことなのかもしれません。