小松和彦

アジール たしかに、「神隠し」という名前のアジールがあれば、生きていくのは少しは楽そうです。 でも、本当は、「アジール」そのものが優しいわけではなく、「アジール」を認めて受け入れる此岸そのものが、優しいのですね。 だから、「神隠し」を認める世…

東の魔界 「帝都物語」は、とってもおもしろくて好きですが、やっぱり「東京」というと、とっても遠いイメージです。

異界も魔界も、生きているもののために この手の本(と書くと語弊があるかもしれませんが)で、私が白眉だと思うのは、馬場あき子「鬼の研究」です。 まつろわぬ者たちが、征服され、やがて鬼におとされたり、神に祭られたるする。 それは、結局、全部、生き…