「手のとどかないものは、こちらが一方的に焦がれているものとは限らないよ。あの星は、おまえに思いを寄せているのさ」


これは、母親が子どもに贈った言葉。
そして、その子は、スターゲイザーに、天文物理学者になります。


なんだか、こんなセリフを読むだけでドキドキしてきます。


ほぼ一人称で語られるSF小説で、しかも、「わたし」が「ヨハネス・ケプラー」。
この作者、ただものではありませんね。


まだとても、魔法と科学が近かった時代。
このあたりの時代の物語をもっと読みたいと感じさせてくれる1冊でした。