2004-09-04 ■ 読書 夢魔がふる夜 水見稜 早川書店 ハヤカワ文庫 「手のとどかないものは、こちらが一方的に焦がれているものとは限らないよ。あの星は、おまえに思いを寄せているのさ」 これは、母親が子どもに贈った言葉。 そして、その子は、スターゲイザーに、天文物理学者になります。 なんだか、こんなセリフを読むだけでドキドキしてきます。 ほぼ一人称で語られるSF小説で、しかも、「わたし」が「ヨハネス・ケプラー」。 この作者、ただものではありませんね。 まだとても、魔法と科学が近かった時代。 このあたりの時代の物語をもっと読みたいと感じさせてくれる1冊でした。