カケラ…


おもしろいです。
もちろん、物語もなのですが……。
きのう、「ぼくを探しに」のカケラの話をかいて、今日、この本をよむというのが……。


ここでも、カケラの話がありました。


青比古という登場人物がいて、この人は、とても穏やかな人なのですが、ひとつの疑問にとりつかれている。
それは、簡単にいうと、


「人はどこから来て、どこへ行くのか?」


みたいな問いなのですが、もうその問いに囚われちゃっているんです。


だからといって、その問いに囚われて他人との交流を絶っているかというとそんなことはなくて、その問い故に、世界に対して自分をオープンにしてしまっています。


その彼が、


「おれの魂は、人としての何かが欠けているのだ」


というんです。
彼を理解している那智が、それを聞いて、


「おまえはこの美しい天地と調和できる唯一のヒトかもしれぬ。
 その欠けている魂ゆえに…」


というようなことを考えるわけです。
ここでは、欠けていることは、青比古の原動力としてかかれています。


なんか、こういうタイミングって、あるもんだなぁと思います。