葦原に立つ…


カラーの絵を見ていると、「百億の昼と千億の夜」のころの萩尾望都みたいな雰囲気です。


ストーリーは、最初の話とかは、山田ミネコの「緑の少女」を思い出してしまいました。
あと、少女が一瞬で大人になっている「葦の原幻想」のテーマとかも、けっこう、似たものを感じます。


そして、短編連作で話を続けていって、狂言回しに超能力者(神)たちがいるというのは、なんだか、神坂智子の「シルクロードシリーズ」を彷彿とさせます。


第1話が掲載されたのが、1984年だから、多分、その辺の作品のというか、作家たちの影響というのはあるのだろうと思います。


それでも、いろいろなものを吸収して、自分独自の世界をつくっているなぁというところは、好きです。


あとの話にでてくる史は、多分、藤原不比等なんだろうなぁ。
あの人って、イメージ的に、恋をするような人ではないので、これからどうなっていくのかなども、気になります。


短編連作で、いろいろな角度から切り取っていくという形も、この物語にとてもあっているなぁと思います。