吉野朔実

私を愛して うーん、結局、先輩と比良坂は、同じ人なんだろうか? ここでも、「その人」というのはなにかという問いにぶつかります。 つぶれていたのが「天」だとすると、「劫」と同一人物だと考えることに、彼は実は疲れていたのでは? 多分、つぶれていた…

混乱を愛して 記憶喪失のお話……かな。二重人格か。 うーん、記憶がその人を形づくるとすると、記憶がなくなるとその人ではなくなるのか? それから、双子が出て来ます。 こっちは、2人ともが、2人いるけれども同じ人物だと主張します。 記憶が一緒ならば、…

人生はあてにならない。 でもなんとかなる。 「六月」は、怖い話だな。 でも、まあ、そういったことにはまっていくタイプではないので、大丈夫か…。それなりの資質が必要だから。 「お姫様の事情」は、こんな感じあったよな〜と思いながら読みました。 まあ…

世界の果てまで運命の恋人を捜しに行くんだよ 「人は 会うべき人にしか 会わない だから いつでも 自分が一番 行きたい場所に 行くんだよ そこに恋人は かならずやってくる」 まずは、自分自身が、自分の納得できる場所にいなければならないということかな。…

人は幸福になる義務がある。 「人は幸福になる義務がある。」 これは、とてもいい言葉だ。 森依のいう「恋愛的瞬間」というのは、今ひとつよくわからないけど、恋愛そのものではなくて、その刹那、刹那に幸福感があるというのなら、なんとなく理解できる気が…

決める時はいつだって一瞬 「薄紅」を読んで、ちょっと吉田秋生の「櫻の園」を思い出していました。 桜の花びらの散るなか、ポツリポツリという雰囲気の会話が、すごい好きですね。 「卒業生の 桜色のスカーフ 私 あの色 好きだったな」「私は この浅葱色が …

走れば間に合う そう思って走れ 「嘘をつかずに男を騙す方法について」の次が、「花の眠る庭」。 すごい、並べ方だ。というか、この話が1人の人のなかに共存しているのがすごいです。 でも、「嘘をつかずに男を騙す方法について」は、よく読むと、2巻の「…

雨の日は 夢の足跡が ついてくる こま3巻の「いつも心にスキップを」というお話と、4巻の「嘘をつかずに男を騙す方法について」というお話が対になっています。 これは、アレですね。自由に生きている女の子が、もう決まった女の子がいる男にとっては、い…

すべての物語に終わりはなく… 全2巻ということで、これで完結なんですよねぇ。 なんか、すごいところでお話が終わっています。 たしかに、「終わり」っていう雰囲気はでているのですが、これ、解決とかそういうことは、一切、されていませんねぇ。 ただ、人…

長編… えーと、「いたいけな瞳」を読んで、感想に 「もしかすると、この人は短編の方が繊細かも。」 なんて書いたのですが、実は、長編を読んだ記憶というか、どんな作品があったのか、あんまり覚えていない……。 ということで、本棚から、「ジュリエットの卵…

より切実に… アインシュタインが、子どもに核を渡す話があって、これって、今の時代の方が、より切実な現実になっているよなぁと思う。 1番印象に残っているのは、「橡」。 でも、今回、改めて読んで、はじめて、空が通学の電車の中で自分の相手を見つけて…

出会うのが早過ぎたようで 以前、購入して読んでいて、まあ、印象が残っているわけですが……。 今、読んで見るとその時よりも、もっと理解できるなぁと思いました。 短編集なのですが、最初の「ラブレター」なんかは、とてもよくわかる。それに、熊のぬいぐり…